様々なシーンで実績を重ねたFeliCa対応サーバソフトウェア
「FeliCa」技術は、セキュリティの高いデータ保持や暗号通信、高速処理といった優れた基本機能を持ち、交通機関の乗車券や電子マネー、社員証等、幅広い用途で利用されている非接触ICカード技術です。海外では勿論、特に日本においては非接触ICカードの業界標準となっています。さらに、そのFeliCaと携帯電話を融合したモバイルFeliCaは、FeliCaの持つ基本機能に加え、携帯電話の機能を併せ持ち、従来に無い新しいサービスを可能にするキーテクノロジとして定着しています。
IC-Chip Access Server for FeliCaは、2006年に初期バージョンを発表して以来、数々のエンハンスを経た、サーバー及びクライアント製品です。現在では、モバイルFeliCaでの実績は勿論、各種サービス(電子マネー、ポイントサービス、認証サービスなど)で欠かせないソリューションとなっており、クラウドシステムの中心的な役割を担っています。
※「FeliCa」は、ソニー株式会社が開発した非接触ICカード技術方式です。「FeliCa」は、ソニー株式会社の登録商標です。
充実した機能と、将来の拡張性を提供
IC-Chip Access Server for FeliCaは、アプリケーション開発の容易さと高いセキュリティーを持ったミドルウェア製品で、以下の特徴があります。
- FeliCa ICチップにアクセスするためのAPIを提供
IC-Chip Access Server for FeliCaは、FeliCa ICチップにアクセスするためのAPIを提供しています。APIを呼び出すことによりFeliCa技術の暗号処理やクライアントとの通信を行うことができます。このため、アプリケーション開発者はFeliCa技術に関する詳細な知識を習得する必要がなく、FeliCa ICチップがリモートにあることを意識する必要もありません。
- 将来を見据えた各種チップ、端末に対する拡張性
IC-Chip Access Server for FeliCaは、FeliCaカードやモバイルFeliCa ICチップに対応しています。端末としては、PCクライアント、携帯電話に対応しています。また、将来を見据えチップや端末への対応が柔軟にできるアーキテクチャを採用しています。
- クライアントデバイスの操作
IC-Chip Access Server for FeliCaからクライアント環境のデバイスを操作することができます。例えば、この機能を使うことで携帯電話上のディスプレイにメッセージを表示することができ、ユーザからの入力、FeliCa ICチップのアクセス、ユーザへの確認メッセージ表示などを連携して行うことができます。
- 開発を容易にするアプリケーションフレームワークを提供
IC-Chip Access Server for FeliCaは、広く使われているアプリケーションフレームワークであるStrutsをベースにしており、MVCモデルによる容易なJavaアプリケーション開発が可能です。
- 既存のJavaアプリケーションとの連携
IC-Chip Access Server for FeliCa上のJavaアプリケーションは、他のJ2EEアプリケーションとの間で情報を交換し、連携した動作をさせることが可能です。
- モバイル対応
モバイルでの使用を前提とした、通信処理の最適化を図っています。
- 高いセキュリティ
クライアントとの通信はFeliCa技術独自の暗号処理が施されており、高いセキュリティを実現しています。さらに通信をSSL対応させることも可能です。また、サーバー側では、耐タンパH/WであるHSM(Hardware Security Module)を用いることで、鍵情報をH/W的に安全に管理しています。
様々なアクセスシーンをサポート
IC-Chip Access Server for FeliCaは、以下のような利用シーンを想定しています。
- モバイルアクセス
FeliCa対応携帯電話が移動機網経由で接続してきた際に、サーバー上のアプリケーションからFeliCa ICチップ内のデータを操作します。 - PCアクセス
リーダ/ライタを接続したPCなどの機器からインターネット経由で接続してきた際に、サーバー上のアプリケーションからリーダ/ライタにかざされたFeliCa ICチップ内のデータを操作します。 - シンクライアント
実店舗などリアルの世界において、リーダ/ライタを接続した店頭の端末からイントラネット経由で接続してきた際に、サーバー上のアプリケーションからリーダ/ライタにかざされたFeliCa ICチップ内のデータを操作します。これにより、リーダ/ライタのセキュリティ管理の一元化、リーダ/ライタの投資額の抑制が可能となります。
代表的なシステム構成例
IC-Chip Access Server for FeliCaはWebシステムとして動作します。
以下に代表的なシステム構成例を示します(一例となりますので他の構成を取ることも可能です)。